無人航空機(UAV)を用いた空中写真測量

Surveying by UAV

空中写真測量とは

空中写真測量とは、無人航空機(UAV)に搭載されたデジタルカメラで撮影した写真(画像データ)を基に、対象地点の3次元位置座標を出力し、3次元点群データを構築、編集する作業のことです。無人航空機を用いることにより、従来、作業が困難であった災害現場や様々な危険箇所でも、安全かつ迅速な作業が実現できます。また、3次元地形データを作成することによりあらゆる角度からの地形の解析が行え、縦断図や横断図など必要なデータを瞬時に出力することも可能です。

UAVによる空中写真を用いた三次元点群作成における工程別作業区分および順序
UAVを用いた公共測量マニュアル(平成29年3月改正版)より引用
コンピューターによる解析作業

i-Constructionの推進

~ 建設現場の生産性革命 ~

『i-Construction』(アイ・コンストラクション)とは、国土交通省が提唱した生産性革命プロジェクトの内の一つで、建設現場の生産性の向上を目的とした取り組みのことです。i-Constructionで行う取り組みは大きく分けて3つあり、その内の一つとして、ICT技術の全面的な活用があげられ、測量から設計、施工、検査、維持管理に至る、全ての事業プロセスでICT技術を導入することにより、建設生産システム全体の生産性向上を目指す取り組みです。
ICT土木では測量から設計、施工計画、施工、完成検査という一連の流れを3次元データによって効率的に行うことを目指しています。測量ではレーザースキャナーを用いた3次元計測やドローンによる空中写真測量を基に、短時間で高密度な地形の3次元測量を行います。地形の3Dデータは設計や施工計画に引き継がれ、現況地形と設計図面を3Dモデルによって比較し、切土量や盛土量を自動算出します。そして、施工では3Dマシンコントロールや3Dマシンガイダンスなどの制御機能を搭載したICT建設機械を3次元設計データで自動制御して施工の効率化を目指します。出来形管理や完成検査でもドローンによる空中写真測量などを活用した3次元測量を行っていきます。このように一連の作業の中で共通して3次元データの使用することより、生産性の向上、業務の効率化を図ります。
また、ICT技術の全面的な活用を建設現場に導入することにより、合理化を推進し、経営環境や労働環境の改善をしようとする狙いもあります。

 


ICT技術の積極的な運用を心掛けています!

空中写真から3次元点群データの作成

対象の地形の空中写真を撮影し、撮影された写真を写真測量用ソフトウェアや
点群処理ソフトウェアで解析して、地形の3次元点群データを作成します!

従来作業と比較したそのメリット

スピーディーな計測!

TSなどを用いた従来の作業に比べ、UAVを用いた空中写真測量では準備作業、計測時間が大幅に短縮されるため、高い効率性を誇ります!

危険な場所での作業でも安全!

侵入困難な場所であっても、無人航空機であれば作業が可能。崖や土砂崩れ等、危険を伴う場所であっても無人航空機であれば容易に、かつ安全に作業を行うことができます!

汎用性の高い3次元点群データの活用!

3次元点群データを専用ソフトで編集することで距離の計測や盛土等の体積算出、3Dモデル作成、各種図面の作成、3次元出来形管理など様々な用途に利用することができます!

写真データの応用!

無人航空機から撮影する写真データは3次元点群の作成のみに限らず、屋根や外壁の調査、観光案内等に使用する空撮写真など様々な応用方法が考えられます!

無人航空機による空中写真測量は革新的技術を応用した優れた測量方法ではあるのですが、一定の条件下において、作業が困難な場合や従来のトータルステーションを用いた作業方法の方が効率が良い場合もあります。

地表面が十分に見えない場所での空撮は難しく、測量できない

山地や丘陵などの測量を例にすると、山間部は木々に覆われているため、地表を写すことがなかなかできません。木々などに遮られ、地表面を写した空撮写真が十分に撮影されていないと、正確な地表の点群データを取得することができません。ですので、樹木などの植物が繁茂した場所などでの、UAVを用いた空中写真測量による地形測量の実施は困難をきわめます。

天候の影響を受けやすい

UAVの機体は軽量なので、強風の日などは安定して飛行することはできません。また、雨天など、悪天候下での飛行も難しいです。

3次元点群データ(静止画)

総延長 約1.6km

※UAVによる空中写真測量では1.6Kmにも及ぶ広い範囲でも点群化して管理することができます。また、点群化されていることにより、様々な業務に活用することができます。

3次元点群データ(動画)

このような動画での表現も可能です。

3次元出来形管理・断面作成・メッシュ比較

3次元点群データを活用した革新的技術、その優れた技術が高い利便性をもたらします!

3次元出来形管理

空中写真測量で得られた3次元点群データによる効率的な出来形管理!

i-Constructionの推進によりあらゆる建設生産プロセスにおいて3次元データを活用していくという取り組みが進んでいます。
出来形管理でも従来のトータルステーションによる観測方法にとって代わるように、UAVを用いた空中写真測量などを用いた3次元計測がICT技術の全面的な活用の推進によって奨励されています。

3次元CADなどを用いて行う出来形管理は従来作業に比べ、3次元化に伴う業務の効率化や面的な計測データとなることによる出来形の確認の容易さ、面的な計測による品質確保、また実地検査における検査頻度の大幅な削減など様々なメリットが期待出来ます

三次元出来形管理

断面図の作成

3次元点群データを使用して必要な箇所の断面を抽出!

断面図の抽出

3次元点群データを用いて断面図を作成します。
3次元点群データの範囲内に設定する計画中心線の断面基線上にある地形や構造物について、それら各地点の標高を3次元点群データを用いて算出するとともに、断面基線上にある、基準となる地点(断面基準地点)から各地点までの断面基線上の距離を求め、断面図を作成します。

3次元点群データの範囲内であれば断面データの取得を希望する位置において、必要なデータを選抜して抽出することができます。

メッシュ比較

メッシュ法による土量の算出!視覚的な表現も可能です!

メッシュ法とは体積を求めようとする対象範囲を平面的に規則的な四角形に区切り、各要素の面積と平均高さとの積を集計して算出するものです。
実用例をあげると同一箇所における掘削前と掘削後での搬出土量の算出。掘削前後の土量の算出をメッシュの比較、メッシュ法による土量計算で行えます。また、3D下での掘削箇所の視覚的な表現も可能になります。
また、前況の3D点群データを保有しているのなら、災害時等における流出土量の算出や3Dによる視覚的な地形の変化の視認も前況とのメッシュの比較で行えます。

メッシュ画像

保有機種

名 称 : DJI社製 空撮撮影用ドローン
機種名 : Phantom4 Pro

名 称 : DJI社製 空撮撮影用ドローン
機種名 : Phantom2

名 称 : モバイルデバイス
機種名 : iPad Pro

無人航空機の飛行に係る許可・承認書

許可内容

許可及び承認事項

航空法第132条第2号
航空法第132条の2第3号

許可等の期間

平成30年7月25日から平成31年7月24日

飛行の経路

日本全国(飛行マニュアルに基づき地上及び水上 の人及び物件の安全が確保された場所に限る)

無人航空機

DJI 社製 Phantom4

無人航空機を飛行させる者

阿達 克巳、 中込 敏明